地域リーグ決勝の優勝、準優勝チームの共通点など
今週の金曜日から地域リーグ決勝大会(以下、地決)が始まります。各地域リーグのトップチームと全国社会人選手権(以下、全社)の上位チームが参加し、国内アマ最高峰のリーグであるJFLに昇格するチームを決める大会です。細かい大会情報はJFAをご参照ください。
http://www.jfa.jp/match/regional_league_2015/
4チームx3グループの1次ラウンドを経て、首位とワイルドカード(2位中最高成績)の4チームが決勝ラウンドに進みます。恐ろしいのは連日で試合が組まれるところです。よってレギュレーションも変わっていて、90分勝ちが勝ち点3、90分終わったところで同点の場合すぐPK戦となりPK戦勝ちが2ポイント、PK負けが1ポイントとなります。
SoccerD.B.では2007年の大会からデータをまとめています。
Soccer D.B. : 全国地域サッカーリーグ決勝大会
今回はその中から現在と同じ参加チームになった2010年以降の地決の優勝、準優勝チームの傾向をまとめみました。(2チームに絞らせてもらいましたが、昇格するチームの数はJやJFLの状況から大会によって変動しています)
90分全勝は夢の世界?
トップ2成績
上の成績を見ても分かる通り、6試合PKなしで全勝したケースはありません。JFAのサイトでは2005年まで結果をさかのぼって見ることができますが、それでも全勝はありませんでした。一番惜しかったのは昨年の奈良クラブ。90分で5勝し、FC大阪とのPK戦にも勝ちました。やはり過酷な世界ですね。
初戦は90分勝利
1次ラウンドの初戦は全10チームが90分で勝利していました。まずはしっかり勝って勢いに乗りましょう。
1次ラウンドではとにかく勝点を
1次ラウンドの成績
全10チームとも1次ラウンドでは90分負けがありません。混戦化すれば1敗が首位になることもあると思うのですが、最終的にトップ2になるクラブはほとんどが予選ラウンドで90分で2勝+PKのような感じになっていますね。
得点と失点
ここからは例外も含めて紹介していきます。
この全10チームの得点と失点を平均にすると、得点が1.9、失点が0.6となります。攻守のバランスはチームによってそれぞれですが、優勝したチームは総得点が10を超えているケースが多く、2011~13年までの準優勝チームは総得点が控えめな感じになっていますね。例外なのは昨年のFC大阪。試合数以上に失点していますが、この中で唯一20得点に達しています。攻撃的なチームにとっては良い例になりましたね。ただ、このFC大阪も含め全10チームが無失点試合を経験しています。10チーム中8チームが3試合以上無失点試合をしている点を考えると、リスクを冒さない方が無難でしょうか。
スタメン起用選手数
地決は3日で3試合という鬼スケジュールとなっています。そして1次ラウンドは首位狙いとなるため、連勝したから3戦目は休ませよう、ともなりづらい状況です。スタメン起用した選手数をカウントすると、10チーム中半分が13人でした。つまり2人入れ替える程度ということですね。基本的に勝てば同じ選手を使いたいでしょうし、②の通り初戦全部勝っているわけですから、入れ替える理由はあまりありませんね。ちなみに最も多かったのは2013年のグルージャ盛岡で18人でした。
全社との関係
この5年間の優勝もしくは準優勝チームは、この大会の前に行われる全社でも好成績を残している傾向があります。2010年大会の讃岐と長野はそのまんま全社でも優勝、準優勝の関係。2011年の藤枝は全社で3位。2012年の福島は全社準優勝。2013年の盛岡も全社準優勝。昨年のFC大阪は全社優勝となっていました。今年の全社はアルテリーヴォ和歌山が優勝、阪南大クラブが準優勝、バンディオンセ加古川が3位でした。この関西圏のクラブからどれかがトップ2に入るかもしれません。
さて今大会はどうなるでしょうか。何かと話題のFC今治のグループの試合を見に行こうと思っていますので、時間とネタがあればレポートでも書こうと思っています。