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3年目となるJ3の注目ポイント

2016/03/13 08:00:00

今日から明治安田生命J3リーグが始まります。2014年から始まったこのリーグも3年目。今季のチーム数は16となりました。これまでの傾向から今季注目している点について紹介しようと思います。

紹介するのは以下の内容です
* 優勝チーム傾向
* J2からの降格チーム傾向
* リーグ全体の勝ち点分布
* 得点王
* 特殊チームの存在
* 観客動員

優勝チーム傾向

J3優勝チームの得失点

J3優勝チーム得失点

2014年はツエーゲン金沢、2015年はレノファ山口が優勝しました。この2チームはともに本命ではなかったチーム。平均得失点を見ると両者の勝ち方は異なり、「失点の少ない金沢」「得点の多い山口」と真逆の傾向が出ています。優勝シーズンの勢いも正反対で、金沢はシーズン中盤での補強と修正から後半戦に勝ち点を積み重ねたのに対し、山口は中盤戦までは他者を圧倒しながら3クール目で失速。町田と同勝ち点となりましたが、得失点差で優勝となりました。今季の優勝チームはどのようなシーズンを過ごすのでしょうか。

J2からの降格チーム傾向

2014年からはガイナーレ鳥取が、2015年からはカターレ富山がJ2から降格しJ3で戦うことになりました。両者ともに1年での復帰が叶っていないどころか優勝争いにすら関わっていません。2013年にJFLへ戻った時の町田も4位フィニッシュでした。J2からの降格の建て直しはJ1からJ2降格よりハードルが高いのでしょうか。今季は栃木SCと大分トリニータがこれに該当します。大分はJ1経験クラブで初のJ3参戦。光と影を経験してきた彼らの戦いは要チェックです。

リーグ全体の勝ち点分布

J3優勝チームの得失点

J3優勝チーム得失点

このグラフは最終順位(横)と試合平均勝ち点(縦)を表したものです。過去2年は3チームが最上位を争い1チームがそれを追う形。そして中位に密集し、なだらかに下落する似たようなラインとなっています。ちょっと違うのは中位グループの平均勝ち点が若干上がったことです。少しずつ力の差がなくなってきているのかもしれません。

得点王

こちらはJ3の通算得点ランキングです。

J3通算得点ランキング

J3通算得点ランキング

Soccer D.B. J3通算選手ランキング

2014年は町田の鈴木孝司が、2015年は山口の岸田和人が得点王になりましたが、2人はそれぞれのクラブでJ2昇格。現在のJ3通算得点ランキングを見ると、岸田がトップでその下に鈴木と藤枝から栃木へ移籍した大石治寿が並んでいます。J3ですでに結果を残している大石が活躍するか否かは栃木の1年昇格という目標に大きく影響するでしょう。その他では長野勢が上位にいますね。今年は得点ランキングの動向にも注目です。所属するクラブチームはもちろん、U-23のチームから若いストライカーが出現すればまた楽しみも増えるでしょう。

特殊チームの存在

JリーグU-22選抜チームの試合開催が終わり、今季からはFC東京、ガンバ大阪、セレッソ大阪のU-23が参戦します。U-23とありますがオーバーエイジも3人出場可能。また特別指定選手やユース所属選手もリーグ登録することで出場可能となります。過去2年のJ-22に関しては状況によってバラバラで、実質試合毎の寄せ集めメンバーのような感じになってしまっていました。かと思いきやJ1がないと突然U-22日本代表レギュラークラスが出場してきたりで、第3者から見れば面白い面もありますが、J3所属クラブ側から見れば批判は出るでしょうね。今年の3チームのU-23は基本同じクラブで練習している選手なわけで、これまでのJ-22よりは強いのではないかと思っていますが、さてどうなるでしょうか。

観客動員

2014年の平均観客数

2014J3観客動員

2015年の平均観客数

2015J3観客動員

Soccer D.B. 2015 J3 観客動員データ

リーグ全体の平均観客数は2014年から2015年にかけて微増。町田、山口が抜け、鹿児島、U-23の3チームが入ってどうなるかといったところ。J3はまだ1万人入った試合がなく昨季の相模原vsYSCCで記録した9040人が最高。ただこれは前座のドリームマッチの影響が強かったようで、当時のツイッターを見ると前座の後に帰った方もいたようでした。J3の場合、単一試合において集客作戦をする傾向があり、1試合だけ観客数が多いというケースがあります。あとJ3はチームの平均観客数が2000人に達するかどうかという点にも注目しています。この2000人というのはJFLからJ参入への条件の一つでもあります。2014年の平均観客数は上と下で随分離れました。2015年もまだ2000人のところで開きがあります。この辺りに何か変化は生まれるのか、チェックしておきたいところです。

今季は監督も結構入れ替わりまして勢力図が変わる可能性を感じているので楽しみです。昨季はレノファ山口が参入1年で優勝となり、何が起きるか分からないということを体現してくれました。今年参入する鹿児島ユナイテッドもJFL時代に2試合観戦しましたが、バランスのとれた良いチームという印象を持っています。

3部ということでテレビ中継は限られてしまいますが、その分現地観戦の価値は高まります。早速開幕戦の地へ足を運ぼうと思います。

Soccer D.B. 明治安田生命 J3リーグ

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