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ウェールズ代表の15年間を振り返る

2016/06/08 11:49:00

いよいよUEFA欧州選手権(以下EURO)が開幕しますが、その前にウェールズ代表とアイスランド代表について記事にしようと思います。この2ヶ国はどちらも欧州の中堅といったイメージで、ワールドカップやEUROではなかなか本大会に出られない状況でしたが、今回は好成績で予選を突破。両国ともこの15年間で一度予選を突破しそうでできなかったタイミングがあったのを思い出し、この機会に取り上げようと思ったわけです。

Soccer D.B.では欧州の代表チームだと2002年のワールドカップ予選から扱っており予選開始の2000年後半からデータが入っています。EURO2016の予選が終わったのが2015年ですので、ちょうど15年間となります。

各予選の順位と勝ち点取得率

各予選の順位と勝ち点取得率

自分が欧州サッカーを見始めたのは00-01の後半くらいからなのですが、当時のウェールズといえばライアン・ギグス。国、地域の事情なので安易なことは言えないのですが、「イングランド代表に入ればいいのに」と思ってしまっていたこともありました。とはいえウェールズにも多くのタレントがいることを後々知ります。セルティックの巨漢FWハートソン、ニューカッスルにいたFWベラミー、ボランチのスピード。スパーズのサイモン・デイビス。彼らがフィットしたEURO2004の予選では2位にまで昇りつめたのですが、プレーオフでロシアに敗れ本大会出場は叶いませんでした。15年間の各予選の中でEURO2004予選の平均得点が最も高い数値となっています。

主な選手の変遷

主な選手の変遷

その後はしばらく低迷。時の経過とともにメンバーも変わります。主要メンバーを見ると2010ワールドカップ予選のタイミングで大きく世代交代した感があります。ただその次のEURO2012予選は混迷な期間でした。トシャックからフラインを経て代表でも活躍したスピードが監督となりましたが、突然の訃報。スピードが亡くなりコールマンが監督となりました。

ネガティブな要素の多い時期でしたが、この間に「ウェールズといえばギグス」のイメージを塗り替えようとするガレス・ベイルが現れます。自分の記憶ではサイドバックだったはずなのですが、ポジションを上げるとともに攻撃的センスを覚醒させ、今では世界トップクラスの仲間入りを果たしました。コールマン監督はコツコツ経験値を積み上げた選手たちの能力とガレス・ベイルの能力をうまく融合させたことで、今回の予選突破に至ったのではないでしょうか。

各大会予選の平均失点

各大会予選の平均失点

ベルギーと同居した今大会予選はかつてないほど守備が改善されたことが分かります。今大会予選は2試合ほど見ることができましたが、ベイルがいることで堅守速攻スタイルが確立されました。システムは3バックと4バックを使い分けていました。もちろんベイル以外にもラムジー、アレンらがいますから、タレント性でも12年前には負けていません。

EURO2016本大会ではなんとイングランドと同グループとなり初戦を戦います。久しぶりの国際大会を目一杯楽しんでもらえればなと思います。

ウェールズ代表データ

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