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アイスランド代表の15年間を振り返る

2016/06/10 06:20:00

前回のウェールズ代表に続きアイスランド代表を。

アイスランドは今大会が初めてのEURO本大会出場。ワールドカップも本大会は出場経験がありませんので、これだけでも偉業を達成したと言えます。今大会予選ではオランダ、チェコ、トルコといった強豪国が揃うグループとなり厳しいと思っていましたが、終わってみればチェコに次ぐ2位。このグループは中継もあったので試合を見た方も多かったかと思いますが攻守のバランスが取れた良いチームで、運ではなく実力で本大会行きを決めたと言えます。

各大会予選の勝ち点取得率と順位

各大会予選の勝ち点取得率と順位

過去のアイスランド代表のイメージとしては中堅の中でも下位グループといったところでした。ただEURO2004の予選ではとりこぼしが少なく、ドイツ、スコットランドと最後まで出場権を争う戦いぶりを見せてくれました。この頃に活躍し現在も代表に呼ばれているのが、アイスランドのレジェンドと言っても過言ではないエイドゥル・グジョンセンです。

00年代初頭からチェルシーで活躍したことで世界のサッカーファンにその名を轟かせるようになりました。当時のチェルシーはゾラ、ハッセルバインク、そしてグジョンセンで2トップを組み合わせていましたね。その時の監督が現在レスターを率いているラニエリでした。

戦術理解度の高い彼はモウリーニョの下でも起用され、中盤のポジションもこなせるようになりました。バルセロナ移籍後は不動のレギュラーまでにはいきませんでしたが、ライカールトやグアルディオラの下でプレーしています。こう見ると将来いい監督になれそうですね。代表の監督はラガーベックですし。

主な選手

主な選手

そんなグジョンセン全盛時代、代表はすっかり低迷してしまいます。2006W杯予選が始まった2004年から2011年まではほとんど勝ち点が奪えない試合が続きました。その状況を2011年のU-21欧州選手権出場メンバーとラガーベック、ハルグリムソン監督の2頭体制が大きく変えることになります。

アイスランドは世代別代表も予選落ちとなることが多かったのですが、2011年のU-21欧州選手権は予選を突破することができました。この大会のメンバーには現在のエースと言えるシグルズソン、シグソルソンに加えビャルナソンらがおり、彼らは現在の主力となっています。

2014年のW杯予選よりかつてスウェーデン代表を率いていたラガーベックを監督として招聘。しばらくしてハルグリムソンとの2頭体制となりました。ラガーベックはスウェーデンの時も2頭体制を経験しています。これらの変化が見事に当たり、2014W杯予選はプレーオフまで進み残念ながら敗れてしまいましたが、今回のEUROで本大会の出場を決めることができました。

本大会ではポルトガル、ハンガリー、オーストリアというグループに入りましたが、予選の印象だと決勝トーナメントに行けるのではないかと思っています。そんなアイスランドのチームワークと、おそらくもう見れるのは最後になりそうなグジョンセンの雄姿を目に焼き付けたいと思います。

アイスランド代表データ
エイドゥル グジョンセン データ

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