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観戦旅行記 新スタ!ヴァンラーレ八戸 vs HondaFC

2016/10/25 19:40:00

前回の続き。ヴァンラーレ八戸vsHondaFCを観るために石巻から一気に北へ。

八戸の主要駅は新幹線が通っている八戸駅でしょうが、JR八戸線内にある本八戸駅の方が中心街に近いようです。その前に時間がちょっとあったので八戸線の鮫(さめ)駅まで行ってみました。駅のそばはすぐ海で市場があり釣りをしている方もいましたが、それ以上に大量のウミネコたちがいました。

このまま久慈の方まで行ってみたいのですがさすがに時間がないので引き返し本八戸駅から路線バスでスタジアムへ。路線バスの場合、多賀台団地方面のバスに乗ってその途中の市川というバス停が最寄りとなります。運賃は¥300。所要時間は30分足らず。バス停からスタジアムは徒歩数分。今日は八戸駅から無料シャトルバスも出ていましたので、そちらは帰りに使わせてもらいました。

ヴァンラーレ八戸のホームとなるダイハツスタジアム(八戸市多賀多目的運動場)はJ3規格のサッカー専用スタジアム。よってJ2より上では現状のままではホームとして使えないことになります。にも関わらず「なぜこのスタジアムを作ったのか」を知りたくて基本構想に関する資料を見てみると、目的の主たる一つに「防災」という面があることが分かります。
(仮称)多賀地区多目的運動場整備基本構想(PDF・34.1MB)

東北大震災の被害が広範囲だったため、八戸の被害はなかなか全国区のニュースでは多く取り上げられていませんでしたが、多賀地区でも多くの被害があったようです。前日に行った石巻の運動公園付近に仮設住宅があった話を前記事に書きましたが(震災後は自衛隊の拠点にもなった模様)、こういうスポーツ施設を万が一の時のための拠点としても準備されるのは重要なことだと思います。

さて話を戻して試合の方へ。試合前にはイカ揚げを食べました。ちなみにこの八戸での現地観戦は自分の中での最北端観戦記録更新となるのですが、この日は「琉球フェア」をやっていました(笑)

スタジアムの写真。裏側は人工芝グラウンド。スタジアムの奥には津波記憶石というのもありました。

試合内容について。まずスタメンとフォーメーションはこちら。

フォーメーション

フォーメーション

試合はHondaがペースを握ります。ワンタッチパスを中心に時にドリブルを織り交ぜ軽快にペナルティエリアへ侵入しチャンスを創出。八戸は奪ってからすぐ相手の裏を狙いますが、風下だったこともありうまくいかないシーンが続きました。それでも前半20分過ぎにミドルシュートを放つシーンを2回作り、まずしっかりと攻撃を終わらせるところまでは達しましたが、直後にHondaが右サイド深くからのクロスで決定的なシーンを作るなど、試合のペースは変わらず。前半だけで八戸のGK1.山田賢二は2本ファインセーブを見せました。

後半の序盤、風上となった八戸はロングカウンターやセットプレーのチャンスでゴールに向かいますが、決定的なチャンスを作るには至らず。後半はHondaもバー直撃のシュートはありましたが前半ほどの攻撃は見せられず、スコアレスドローで終了となりました。

Hondaはやはり強いなぁという印象。相手の嫌なところに嫌なタイミングでボールを運んでいました。誰かというよりチームとしての強さを感じます。前期は勝ち点を落とす試合が多くて心配していましたが、もうそんな様子はかけらもなく天皇杯ベスト16にふさわしい内容。それだけに点が取れなかったのは悔やまれるでしょう。

八戸はボールの奪いどころが定まらず、ボールホルダーをチェックしても寄せられず奪いにいけない状況が多かったように思います。こうなると数的優位でも攻め込まれてしまう状況になります。攻撃の方もイージーな連係ミスで終わるケースがありましたし、課題の多い試合となりました。個人的に記憶に残ったのは11.村上聖弥。前線で最後まで体張っていましたね。後半序盤のロングカウンターのシーンで、味方の上がりが遅い中DF2人を相手にCKを奪うところまで持ち込んだのはナイスプレーでした。

この試合、メインスタンドのアウェイ寄りで見ていたのですが、外国人のグループの方が八戸応援で盛り上がっていて面白かったです。ファウルっぽいシーンで声を挙げたり、謎の「ハチハチノーヘ」コールが始まったり、英国の下部リーグはこういう雰囲気なんだろうかと思いながら見守っていました。

試合前にスタジアムDJの方がグラウンドに降りて話をしていましたが、その方が八戸ゴール裏の応援団に向けて日頃の応援と告知活動等に感謝を述べ拍手を促すというシーンがありました。八戸の応援でお馴染みの紅チャントも聴けて満足です。

この2日間、Jを目指す沼津と八戸に勝ち点3を許さないソニー仙台とHondaという結果になり、なんともJFLらしい試合となりました。ラインメール青森の方も気になっているのでそちらは別途行きたいなぁと思っています。青森県のサッカーといえば正直これまでは青森山田高くらいしか存在感がなかったと思いますが、これからこの2チームがどう変えていくのか楽しみです。

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