観戦メモ JIYC サンフレッチェ広島ユースvsエストゥディアンテス
長野で開催されているJリーグインターナショナルユースカップの2日目の試合を観に行きました。この日の長野UではJユースカップで優勝したFC東京、準優勝となったサンフレッチェ広島が、それぞれブラジルのフィゲレンセ、アルゼンチンのエストゥディアンテスと戦うということで、南米のクラブのユースはどういう感じなのか、日本のユースチームがどれくらいやれるかという点に興味を持ちました。ただ出場資格が99/1/1以降生まれということで、海外の事情は分かりませんが、日本のユースチームはこれまで戦ったメンバーというより来年に向けたメンバーとなります。
まずはサンフレッチェ広島vsエストゥディアンテス。両者とも前日の1戦目は勝てませんでした。
両チームのフォーメーションです。黄色の数字は高円宮杯U-18のプレミアリーグ及びチャンピオンシップのスタメン試合数です。
フォーメーション
広島は戦力の底上げと経験値アップを狙っているようで、主力だった2年生たちをこの大会ではサブにおいているようですね。ということで新鮮なメンバー。やはりエストゥディアンテスはガツガツ来ることもあって序盤は判断の遅さが目立ち、監督から指示されて動くような場面もありました。サイドにはボールが入りいくつかのCKのチャンスを得ますが決定的なシュートには至らず。
逆にエストゥディアンテス。この試合全体においてトップの14.Enriquez、もしくは両サイドへのロングパスを狙う攻撃が続きました。状況によっては4-1-5になるくらい分かれていました。そして前半15分にそのロングパスから広島のDFのクリアが不十分になったところで14.Enriquezが綺麗に流し込んで先制。
前半26分、劣勢ながら慣れてきた広島は左サイドでの速いパス交換から13.岡野周太が抜け、GKが飛び出してきたところを見て落ち着いてゴールへ蹴り同点。アシストは32.渡部快斗。いいワンタッチパスでした。さらに広島は前半28分に右ウィングバックの33.大堀亮之介に替え15.川井歩を投入。レギュラーであり今年の大会でも多くのゴールを演出した15.川井がこの試合でも右サイド深い位置、浅い位置とさまざまなタイミングから良質なクロスを入れ、シュートチャンスを作りましたが、逆転ゴールには届かず。
ハーフタイムには主力選手たちをピッチに入れ後半はこんな布陣に。
後半開始時広島フォーメーション
前半終盤の勢いを続けたいところでしたが後半7分、DFからのバックパスをゴールに近いところでGK21.大迫敬介が受けましたが処理できず、プレッシャーをかけてきた15.Pellegriniに押し込まれエストゥディアンテスが勝ち越し。勢いが断たれた広島は後半19分にPKを与えてしまい、一度やり直しになりましたがどちらも決めて2点差になります。
反撃を狙う広島は主に中央から崩そうとしますが、相手のDFもアンカーが落ち5バックのような形で守っていたので崩せず。このまま試合終了となりました。
エストゥディアンテスはアルゼンチンらしさ全開で、試合序盤から微妙なレフェリングがあると揃って手を挙げ主審へアピールしており、自分たちのゴールの後も一つ前の判定について主審に問いかけたりしていました。3点目が入った後の喜び方を見ると相当勝ちたい意気込みが伝わり、たいして注目されていない大会なのにありがたいなぁと思います。日本のクラブにとってはいい経験ができますしね。突出した選手はいませんでしたが、攻撃陣にボールが入った後の速い動き出しとパスワーク、密集でのボールキープやハイプレスの圧力はさすがでした。
広島はレギュラー陣以外だとゴールを決めた13.岡野が印象に残りました。ゴールシーン以外での動きも良く、来年はもっと出番が増えるのではないかと思います。
FC東京vsフィゲレンセと共通する感想については、FC東京戦の記事の最後にまとめましたので興味あれば。