夏に成績が上がるor下がるチーム(J1,J2)
7月に入ってシーズンも折り返す時期になりました。いよいよ夏本番に差し掛かるタイミングとなりますが、「夏」になったタイミングで成績がどう変化したのかをまとめてみました。
データ対象は2007年から昨年までのJ1とJ2で、それぞれの開幕から6月末までと7~8月の成績から平均勝ち点を計算してその差分を各チーム毎に計算した結果が下のグラフとなります。対象データが2年以下のチームは省略させて頂きました。
チーム集計
差分が±0.2以上あるチームについて簡単に紹介していきます。
松本山雅FC
J参入から3年間のデータが高く、5年分しかデータがない影響もあって、松本が対象チーム内で最も夏に成績が上昇しているチームとなりました。実は反町監督は湘南時代はこの変化が下降傾向にあったのですが、松本の監督になってからは上昇しているようです。ただ一昨季と昨季は停滞。今季は現状の成績を考えるとかつてのような大幅な上昇が求められます。
名古屋グランパス
後ほど監督のデータも紹介しますが、名古屋はストイコビッチ監督の上昇率が高く13年の夏は1敗のみ。ただこのシーズンは5月が全敗、9月も再び黒星が増え中位に終わっていました。他のシーズンも大きな下降はありませんでしたが、小倉監督が率いた昨季は低迷し降格の要因となりました。
徳島ヴォルティス
徳島は5年連続で夏に成績が上昇中。どれも大きな上昇幅ですが、特に昇格を果たした2013年が目立ちます。今季もチームの出来具合を考えると上昇は十分ありえるでしょうし、この夏を好成績で乗り切れば2013年と同様に昇格も現実的になってくるのではないでしょうか。
横浜FC
横浜FCは上昇率が高いシーズンが多い一方で、落ちる時は落ちるといった傾向。2014年が目立ちますが、この年は夏だけ好成績で他の時期が伸び悩んだシーズンでした。今季は春の好調ぶりから一転して下降線を辿っていますが、果たして夏はどちらに向くでしょうか。
横浜F・マリノス
微増というシーズンが多い中で2007年だけ群を抜いていました。2013年は惜しくも優勝を逃したシーズン。あと少し夏に勝ち点を得ていれば違う結果となっていたかもしれません。今季はしっかり上昇して、優勝戦線に残りたいところです。
川崎フロンターレ
ここからは夏に成績が落ちるチームとなります。まず川崎。最も目立つ2011年は相馬監督のシーズン。その翌年は春に相馬監督から風間監督に変わり革命中のシーズンとなります。けが人が戻って調子が上がってきた今季は上を向けるでしょうか。
モンテディオ山形
山形は5年連続で下降中。2008年はマイナスですが、小林伸二監督が率いたこの年から2011年までが、この10年の中では良かった年となります。ちなみに現在の木山監督は水戸の3年目と千葉以外のシーズンは上昇傾向となっていますので、今年は違った結果になるかもしれません。
湘南ベルマーレ
2014年の下降が一番大きいのですが、この年は開幕から勝ちまくったシーズンで夏も引き分けがちょっと増えただけで無敗で終えていますので気にするレベルではないでしょう。ただ昨年は6月は少し上向いてものの夏は黒星が連なり降格につながりました。
浦和レッズ
デコボコ感のある浦和はフィンケ時代の下降が激しく全体平均に影響しました。ミハイロ・ペトロビッチ監督就任後は、2015年の1stステージ優勝後が目立ちます。全体的にどのシーズンも夏に失点が増えているようです。今季もすでに2試合で7失点していますが、これ以上の成績低下は許されない状況となっています。
ジュビロ磐田
下がったシーズンが多い磐田ですが、その中でもここ3年が下がり幅が大きくなっています。2014年はシャムスカ監督。同監督は過去に夏に上昇する傾向にあった監督なのですが、このシーズンは伸び悩み9月に名波監督へ。ただ名波監督も夏に落ちる傾向を引き継いでしまっています。連勝中でじわじわ上位に近付いている今季の夏はこの課題を克服できるのでしょうか。
大宮アルディージャ
微減というシーズンが多い大宮は2013年の下降が激しく平均値に影響しました。この年の監督はベルデニック。これまでの好調ぶりから一気に落ちたシーズンだけあって、ここの10年のJ1、J2の全チームの中でも最も大きい成績の落ち方を記録しています。今季は言うまでもなく上昇が求められますね。
ベガルタ仙台
2013年に微増を記録した以外は全て下降している仙台。特に手倉森監督時代は得点が減る傾向にありました。ここまで中位にいた場合、夏に成績が落ちると当然残留争いに飲み込まれてしまいますので、この傾向は食い止めなければいけません。
チーム同様に監督もまとめてみました。監督は多いのでここ10年で4シーズン以上を経験した監督に絞りました。その中からJ1、J2を対象に6月までと7~8月の勝ち点平均を集計しています。
監督集計
こちらの詳細は省略で。
3シーズンで絞ると成績が上昇した監督には現鳥栖のフィッカデンティ監督(+0.47)が上位に来ました。下降した監督にはC大阪などを率いた大熊清氏(-0.44)などなど…。
さてこの夏はどうなるでしょうか。