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データメモ 15/16欧州CL決勝 レアルマドリーvsアトレティコマドリー

2016/05/30 17:11:00

土曜深夜に行われたUEFA Champions League FINALはPK戦の末レアルマドリーの優勝で終わりました。公式にて公開されているデータを簡単にまとめてみましたので興味のある方はご覧ください。

まずは前回のバルセロナのデータの記事でも使った図をそれぞれ作りました。

レアルマドリー

レアルマドリー

ベストメンバーで臨んだレアルでしたが、時間の経過とともにコンディション調整の失敗が浮き彫りになる試合展開でした。特にロナウドはもう前半から100%には遠い出来でしたが、ジダン監督は最後まで替えず結果PK戦で優勝を決めるキッカーとなりましたね。

そんな状態でしたがブラジル人選手は特に問題なかったようで、上図のパスだとマルセロが目立っています。パスの組み合わせトップ5にはマルセロからロナウド、ベイルといったレアルが誇る両ウイングへのパスがランクイン。ベイルへのパスはこの図だとロングパスっぽく見えますが、マルセロがインサイドに入りベイルも中で受けることが多かったため、こういう結果となったのでしょう。右サイドバックのカルバハルが負傷交代したのもパスデータ上左寄りとなった要因の一つです。そしてここのデータだと大きな特徴はないのですが、カゼミロは個人的にはMVPクラスの出来。守備面で大きく貢献しました。まさかここまでの選手になるとは。

レアルマドリーのシュート

レアルマドリーシュート

延長含め25本のシュートを放ったレアルですが、そのうち11本はアトレティコのブロックに遭いました。シューターが多い影響もありますが、アトレティコのしぶとい守備に苦戦した結果とも言えます。枠に飛んだシュートもオブラクの好セーブにより、結果セットプレーでの1点のみとなりました。

アトレティコマドリー

アトレティコマドリー

続いてアトレティコについて。メンバー選定についてはいくつか選択肢がありますが、戦力的にマイナスになる欠場選手はなくベストの布陣。先制されたことで後半は4-1-4-1に変更しますが同点後はまた4-4-2にするなど、相変わらず戦況を見てやり方を変えていました。アトレティコもいつもよりは体が硬い入りでしたね。

パスの組み合わせは同数があったため6パターン。コケを中心にガビ、フィリペルイス、グリーズマンがつながる分かりやすい図となりました。

注目を浴びていたフェルナンドトーレスですが相手のCBも強く、120分戦ったにも関わらずパス受け数は準決勝の第1戦、第2戦に満たない数となりました。パス成功もしばらく0が続いていて最初に成功したのは後半の終盤。グリーズマンが抜け出したシーンでのパスは見事でしたが、彼にとっては悔しい結果となってしまいました。

チームの走行距離

チーム走行距離

最後に両チームの走行距離について。スタイル的にレアルよりアトレティコの方が走行距離の値が大きいのは当然で、これまでの平均値でもアトレティコが数km上でしたが、この試合はレアルのコンディション不良もあったのかさらに差が生まれていました。延長に入ったところで両者の差は10kmを超え、最終的には1選手分くらいの走行距離差となりました。

選手の走行距離

選手の走行距離

それぞれのトップ5を見るとアトレティコのサウールはなんと15km超え。コケ、ガビはもちろんグリーズマンやトーレスもよく走りました。レアルのトップはやはりカゼミロ。中央だけでなくサイドの守備もケアしていましたからね。それでもアトレティコのトップ5に達していないのですが。

意外だったのは左サイドバックのマルセロがトップ5に入らず6位だった点です。ペペが4位にいることを考えるとCBより運動量が少なかったことになるのですが、適度に休みながらプレーをしたことで延長も目立った仕事ができたと考えればうまくやったなぁという印象です。守備面での仕事は十分とは言えませんでしたが、まぁマルセロっぽいですね。守備ブロックに入ったロナウドやベイルもしっかり走りました。クラシコの時に比べると少々不安な守備でしたけど。

欧州サッカー界のトップクラスに達したシメオネ監督率いるアトレティコマドリーがタイトルを獲れなかったのは少々残念ですがこれもまたサッカー。レアルマドリーの選手、スタッフ、サポーターの皆様はおめでとうございます。

2015-16 UEFA チャンピオンズリーグ
今季CLのシュートデータ
今季CLの支配率・走行距離データ

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